デジタル技術の活用およびDX推進の取組に関する基本方針を策定しました
2023年10月
株式会社中尾鉄工所
デジタル技術の活用およびDX推進の取組に関する基本方針
1.経営の方向性およびデジタル技術等の活用の方向性について
①デジタル技術が社会や自社の競争環境に及ぼす影響について
【A.自社事業や業界の現状】
当社は主に、全国の下水処理施設等の建設現場に対し、下水の処理場・ポンプ場設備の各種機械、プラント等を供給しています。
一方、下水道事業の現状を見ると、施設の老朽化に伴う大量更新期の到来、人口減少に伴う使用料の減少、職員数の減少による運営体制の脆弱化等により、厳しさがいっそう増しています。
こうした現状を踏まえ、当社は、各地の下水道事業者様が、厳しい経営環境を乗り越え、効率的に運営することを支えることにより、「水」という側面から全国の皆様のお役に立てるよう尽力いたします。
【B.デジタル技術が社会に与える影響】
デジタル技術の急速な発達は、人々の生活インフラを改善できる大きな可能性があります。例えば下水処理の場合、季節・天候・気温・ライフイベントなど、さまざまな要因によって、下水の量や下水に含まれる汚染物質の内容は変化します。こうした要素をセンサーで計測し、ビッグデータとして蓄積し、AIで解析するなど、デジタル技術を駆使することで、下水の状況に応じた適切な下水処理施設の管理を行うことで、生活環境を向上させることができます。
【C.デジタル技術が自社の競争環境や自社事業に与える影響】
Bで述べたように、下水道事業におけるデジタル技術の活用には大きな可能性がありますが、下水道事業の現場では、担当者の勘と経験による管理が中心で、デジタル技術の活用はほとんど進んでいないのが現状です。
そこで当社では、デジタル技術を駆使した下水道事業のあり方をいち早く提案し、お客様に利用していただくことにより、競争優位を確保するとともに、業界のモデルになることで、下水事業のあり方を変革したいと考えます。
②当社の経営ビジョンとビジネスモデル
「水」という側面から暮らしを支えることをモットーにする当社は、当社のデジタル技術活用に向けたビジョンとして、
「デジタル技術の力でスマートな水循環を実現する」を目指します。
具体的には、当社の強みである「下水道事業に対するワンストップソリューション」を活かし、以下の3点を目指します。
1)デジタル技術を活用したお客様向けソリューションを開発し、お客様に提供します。
2)お客様向けソリューションの開発と運用によって得られた知見を業界及び社会に還元し、国内の水循環の円滑化と、インフラの強靭化に貢献します。
3)デジタル技術活用に向けた知識やスキルを持つ人材の採用・育成に力を入れ、デジタル技術活用ノウハウを持つ組織を築きます。
2.経営ビジョンやビジネスモデルの実現のための戦略
「デジタル技術の力でスマートな水循環を実現する」ため、当社は以下5つの戦略課題に取り組みます。
1)デジタル技術活用に向けた製品・サービスの開発の検討
下水道事業にデジタル技術を活用するための製品・サービスの開発に向け、検討を続けます。
2)デジタル技術を活用した業務の効率化
業務に関するさまざまな情報の統合や、現場の各種情報の迅速に取り込みなど、デジタル技術を活用した業務の効率化を図ります。
3)デジタル技術を活用した業務プロセスの見直し
例えば
①グループウェアを活用した社内コミュニケーションの円滑化
②設計図面の再利用や、ベテラン従業員のノウハウの共有
など、業務プロセスを何らかの形で見直すことにより、生産性の向上と、創造的で働きやすい職場づくりに努めます。
4)デジタル技術活用に向けた知識やスキルを持つ人材の採用・育成
例えばデータサイエンスを習得した優秀な人材の採用や、デジタル技術を学ぶための自己啓発制度創設などの取組を行い、デジタル技術活用に向けた知識やスキルを持つ人材の充実を図ります。
5)デジタル技術による新規事業の創造
デジタル技術が解決できる顧客や社会の課題やニーズを常に調査研究し、新しいサービスや製品を提供することを通じて、市場に新たな価値を創造します。
3.戦略を推進するための実施体制
上記戦略を実行するために、以下の実施体制で、デジタル技術の活用およびDX推進を目指します。
氏名 |
役職 |
DX推進における役割 |
中尾尚弘 |
代表取締役社長 |
統括責任者 |
古川 誠 |
常務取締役管理部長 |
最高情報責任者(CIO) |
以上